提督、着任

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「そんな堅っ苦しい言いかたしなくていいよ。階級同じなんだし」 「ご主人様と同様、司令官なんですから。もっと堂々としててもいいと思いますよ」 「やー、慣れない人相手じゃあこれが普通なんで、自分……。誤解されたくないんで言っときますけど、別にそちらの事じゃあないですが、ほら。いきなり馴れ馴れしくするのって心証が悪いじゃないですか。ま、慣れたら先の電話みたいな感じになるんで」 「ふーん、じゃあ早くそうなれるように……そうだねぇ。どうしようか」  腕を組んで悩んで見せる翡翠少佐。それとほぼ同時に自身のこめかみに拳銃を模した手を当てて考えを巡らせる静少佐。そして組んだ腕の片方を上げて顎に手をやって考えてみる漣  三人ともうーん、うーん、と考え続けていると一人が声を上げた 「あ、じゃあこの面子でどっか飯でも食いに行きません?お二人はお昼、何か食べました?」 「あ、そうだね。まだ食べてないや」 「と言うか、さっき部屋でご主人様と何が食べたいか話していたんですよ」 「なればちょうどいいっすね。さっきここに来る途中、洋食屋さん見つけまして。そこにしません?」 「おお、お堅いけど気が利くじゃない!」 「洋食屋さん……なにがあるかなぁ」  静の提案は好意的に受け取られたようだ。二人とも食べたい洋食を考え出している 「じゃ、決まりっすね。早速行きましょう!」 「静ご主人様の奢りですね分かります」 「ヘイッ!こちとらお金カツカツなんだ、そこまでのヨユーはねーぞ?」 「アッハイ」 「艦娘に先に心を開かれたようでお姉ちゃんさみしいわ……ッ!」
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