着任初日

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「そういえば、静君は秘書艦どうするの?」 「?」  洋食屋……  静、翡翠、漣の三人で昼食を食べている 「まさか……決めていないのですか?」 「今日夕方あたりに届くとかなんとか」 「あ、決めてはいるんだね」 「誰にしたんですか?」 「電……だったっけ。確か、そんな名前だったはず、です」  スパゲティ……もとい、ナポリタンをクルクルと巻き取りながら返事をする 「でも今だ信じられませんて。軍艦が少女になってるなんて……」 「そうかな?」 「ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」 「ご主人様、じゃあ私はファンタジーやメルヘンってことになるんですか?」 「えっ」 「漣ちゃんは実在しているからリアルだよー」 「えっ、漣さんは艦娘なの?」 「何を今更」  クールに切り返す漣。しかしお子様ランチを食べているので、その気品が今ひとつのものとなってしまっている 「ちなみにこの子は駆逐艦ね」 「……んー、理解が追いつかない」 「……大丈夫かなぁ、こんなので」  翡翠が自身のカレーライスをつつきながら頭を抱える 「まぁ、分かんねーなら分かんねーで調べたり勉強したり、ですよ」 「そうしてもらわないと困るよ。ま、分からないことがあったら私にも聞いてよね。同じ職場で働く同僚なんだから」 「ありがとうございます。所でデザート食べようと思うんですけど……。どうします?」  手元にあるメニューを見せつつ質問を投げかける。艦娘という存在について考えるのをやめたようだ 「デザートかぁ……どうしよう?」 「食べたいけど……お金が無いです……」 「ああ、流石にデザートくらいはアタシが出しますよ」 「えっ!?いやいや、それは悪いよ!」 「御気になさらず、どうせなら甘いものも食べたいですし、一人で食べるのも忍びないですから。どうぞお好きなものを」 「やった!メシウマ!」 「ネットスラング……だと……?」
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