652人が本棚に入れています
本棚に追加
「何があったんすか?」
「え? えっと……」
「ごめん、二人とも。ちょっとふたばのこと借りるね。」
言葉に詰まっていると、香が急に廊下から現れた。
「あ、安西さん、おはようございます!
安西さんにもあるんですよ、香港土産」
「食べ物じゃないならいらない」
「そ、そんな安西さぁん……」
久しぶりの香の暴言に、ヤノケンは大げさなリアクションをする。
「今はあんたの相手してる暇ないのよ。
お土産また後でもらいに来るから。
行こっ! ふたば」
「う、うん……」
「そんなあ、安西さぁん……」
私はこの場から連れ出してくれた親友の存在に感謝しつつ、私の手を引く彼女の後を追いかけた。
最初のコメントを投稿しよう!