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「あっ……、すみません。
各務さんがあんまり綺麗なお顔立ちなさってるから、つい……」
ついつい本音で喋ってしまった。
「さぞ、おモテになるんでしょうね。羨ましいわ」
実際、こうして二人で話していても回りの女性からの視線が痛い。
きっと皆、各務さんと話すチャンスを窺っているはず。
「それはどうも。
まあ、モテますね、はっきり言って」
各務さんの率直な物言いに思わず笑みが零れた。
「あはは、各務さんって面白いですね。
普通は謙遜しません?」
「ちゃんと相手を見て話してますから。
紺野さんは本音で話しても大丈夫な方だ」
違いますか? と私を覗きこむ表情にドキリとする。
組んだ手に頬杖をついて、私を見つめる瞳からは色気がダダ漏れだ。
おそらく紅く染まってしまったであろう顔を隠すように、存在すら忘れていたグラスワインを呷った。
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