目には目を、歯には歯を2

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「……紺野さん、場所を変えて二人で飲み直しませんか? ここはちょっと騒がしすぎる」 そう言われて、一瞬頭に過ったのは坂崎の顔。 まだ仲直りどころか、一言も話せていない。 でも、ずっと傍らに安藤さんを座らせたままの坂崎に、おかしな対抗心が芽生えた。 あいつだって楽しんでるんだから、少しくらいならいいよね? 「僕について来てくださるなら、紺野さんが知りたいと思っていることをお教えしますよ。 祐のことも、……安藤沙耶香のことも」 「……え?」 「気になるんでしょう、あの二人のことが」 各務さんのその言葉に、躊躇う気持ちはきれいさっぱりどこかに飛んでいってしまった。
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