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「やっぱりさ、この格好おかしくない!?」
「何言ってんのよ、今さら!」
「だって、肩とか足とかさ、出しすぎじゃない? この歳で……」
「いーじゃない、減るもんでもないし。
今日の主役は望美なんだから、誰も見てないって!!」
朝から何度か繰り返してるこのやり取りに、さすがの香もウンザリ気味だ。
今日は業務課の望美ちゃんの結婚式。
六月に入ってからずっと雨の日が続いていたのに、今日に限って空は快晴だ。
「ホント、晴れて良かったよね。
やっぱり望美ちゃんは何か持ってるコなのね」
「確かに! あんなに格好よくて、しかも優良企業にお勤めの旦那捕まえるなんて。
しかも結婚式場は県内一のホテルイッコーなんて!!」
香は式場に着く前からなんだか鼻息荒い。
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