第1章 出会い

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「楽しみだねっ!」 「おう!そうだ、どうせならまってる間に、店の中にあるもの見ようぜ!」 「いいね!」 そう言うと五人は、店内にある小物を見ていった。 「これ、なぁに?」 ユミがあるものを指差して聞く。 マナもそれを見るが、分からないらしく、首を傾げる。 「それは”いやりんぐ”って言うんだって」 ナキが答える。 それを聞いた二人は「”いやりんぐ”ってなに?」と聞くが、ナキは名前しか知らないらしく、「わかんない」と答える。 そんな感じで、名前だけはナキやタミルが答えるが、用途に関しては二人とも知らないものの方が多かった。 「ペンダントってのは、知ってるんだけどな~」 「ペンダント出来たら、タミル君のお兄ちゃんに聞こう!」 「そうだな!」 そして、いくらかの時が過ぎた時、店の奥から二人が出てきた。 「みんな、出来たぞ!」 「うわぁ……!」 渡されたペンダントには、さっきの小石を綺麗に整えたものがあり、綺麗に光っていた。 「ありがとう!」 「おうよ!」 「また、いつでも来なさい」 「うん!」 そして五人は、もらったペンダントを首からかけると、店から飛び出していった。 「いや~、元気ですね」 「君もまだ若いだろ?」 「あはは、そうなんですがね」 そう言って二人は、五人を見送った。 さて五人は、隣町まで来たんだから、ということで、洞窟に行くことになった。 しかし向かった先には、二つの洞窟があった。 右の方には、”発掘用”と書かれた看板があったが、五人に読めるわけはなく、左の方には、”危険”と書かれた看板があり、こっちに関しては読めるのだが、意味が分かっていない状態だった。 「どっちだろう?」 「さぁ?どっちも同じじゃ無いの?」 タミルが適当に右に行こうとする。 しかしそれをナキが止める。 「どうしたんだよ?」 「一回戻ってお父さんに聞こ?」 「大丈夫だって!」 実際、このまま右に進んでも大丈夫だったのだが、運の悪いことに、中で作業をしていた人が、道具を落としてしまい、その音が洞窟で反響して外に出てしまった。 その音を聞いた五人は、モンスターか何かだと思い、左の方に入ってしまった。
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