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「そうでしたの?下町ではお金が必要なのね・・・。仕方ないわ・・・歩いて帰るしか・・・。」
「お城の近くに住んでるんですか?」
「何をおっしゃっているの?私はこの国の・・・。」
ハーキュリーは自分の身分を隠さなければいけないという事に気づいた。
「え?なんですか?」
「な、なんでもありませんわ。それより道を・・・。」
グゥゥゥゥゥウウ。
ハーキュリーのお腹から大きな音が聞こえた。あまりの恥ずかしさにハーキュリーは赤面した。
「お腹が空いてるんですね?良かったらこの野菜食べてみてください。」
レイトは背中に背負っていた野菜のカゴから一つトマトを取り出し、ハーキュリーに渡した。
「そ、そんなわけないじゃない...///私ではありませんわ...///」
「あはは!まぁまぁ、お腹が減るとイライラするのもわかります。まぁ食べてみてください。」
レイトはニコニコしながらハーキュリーの手を取り、トマトを渡した。
「・・・・・・。パクリ。」
ハーキュリーは黙ってレイトから渡されたトマトを口にした。
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