第1章

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「お、美味しい・・・。」 「ホントですか! 良かったぁー!僕が作ったんですよ。」 「それじゃあ、その背中に背負っているほかの野菜もあなたが作ったの?」 「ええ、これから市場に戻って、店に並べるんですよ。」 「それじゃあ、いま私が食べたものは売り物ではなくって?」 「いいんですよ。お腹が減ってる女の子を見捨てるなんて出来ないですよ。それに・・・。」 「それに・・・?」 「可愛い女の子が困ってるのに助けないなんて出来ないですからね。あはは。」 「か、可愛い!? 誰に向かってそんな・・・。」 (可愛いだと!? 綺麗と言われた事ならあるが可愛いだなんて・・・こいつ・・・頭がおかしいのか?この私を誰だと・・・) ハーキュリーはそう思いながらもまた顔を赤くした。 「あらら、怒っちゃった? 」 「あたりまえだ無礼者!!よくこの私に心にもない事を・・・。それになんだその口の利き方は!?」
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