第1章

17/25
前へ
/34ページ
次へ
「まぁまぁ、怒らない怒らない♪ でもそんな事ないよ?格好はどうであれ・・・。」 「格好・・・?」 ハーキュリーは自分が今、薄汚れた格好でいる事にすっかり忘れていた。 「あなた・・・。こんな小汚い私を見てなんでそんな事が言えるの?」 「え?なんでって、誰がどう見たって可愛いよ?僕は人間だからドラゴンを見る目があるかはわからないけど、僕は可愛いと思うよ?」 「・・・・・。」 (おかしいわ・・・。男なんてみんな私がこの国のお嬢様だから綺麗だと言ったり、国の財産目当てで近づいてくる奴らばかりなのに・・・この男はこんな汚れた私の姿を見て、か、可愛いと...///) 「あなた・・・お名前は?」 「僕はレイト。下町の方で農家をしてるんだ。」 「レイトね覚えたわ・・・。私は、はー・・・ハート!ハートよ。」 危うく自分の本名を言いそうになり咄嗟にハートという偽名を名乗った。あまりにも適当すぎる名前に恥ずかしくなった。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加