第1章

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この国では、人口の半分が人間とドラゴンで、王がこの国を納め、下町で働いている市民は、不平なく暮らしている。 少し街から外れた所の田舎に、人間である彼は住んでいた。 「レイトくん。作物の調子はどうだい?」 「こんにちはおばさん。この時期だから良い大根が取れたんですよ。」 隣に住んでいるドラゴンのおばさんと人間のおじさんは彼が小さい頃からよく世話をしてくれている。 この世界では、人間とドラゴンが普通に結婚し、子を成すことを許されているのでこのような光景は珍しくもない。 「あらいいわね。レイトくんの所の大根は大きくて甘いからねぇ。」 「是非持って行ってください。まだまだ沢山あるんですよー。」 「あら♪いいの?いつも悪いわねぇ。それじゃあおばさんからもお米があるから貰ってってちょうだいな。」 「こちらこそ。いつもすみません。」
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