逃げる猫

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「潰れたら もう君を抱けない」 俺は真面目に 言ったつもりなのに、 彼女は笑った。 いまにも泣きそうな顔で 笑っていた。 「それは困るね」 「俺と寝たいだろう?」 「ふふ……。 私、温人さんと寝るのが 一番好きだよ」 それは俺にとって とても栄誉ある 言葉だったのだけど。
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