逃げる猫

6/17
前へ
/40ページ
次へ
起こったのだろうと 容易に想像がつく。 切迫した事情があったに 違いないのだと思うから。 俺はこの手を 隙あらばすぐに 逃げようとする身体を ここで逃すことは 絶対にしてはいけない。 そう思った。 彼女が俺を求めるならば 彼女が俺に縋るのならば 俺は喜んで 奈々緒のすべてを受け入れる。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2335人が本棚に入れています
本棚に追加