4人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
灰の中心で立ち尽くすアッシュの元へ
アッシュ「………っ」
エド「おい!? アッシュ!!」
膝をついて倒れたアッシュの傷は腹から血が溢れ出ていた。まさかさっきの銃弾が……!
だがアッシュは傷よりもエドの方を見て不機嫌そうにしている
アッシュ「ちょっと……何で起きてんのさ……っ」
エド「あまり喋るな!!
アリス達を…」
アリスなら回復魔法を使える。致命傷なのだから早く呼びに行かないと……!
その場から離れようとしたがアッシュに服を掴まれ、動きが止まる
アッシュ「大丈夫……! すぐ……塞がるから……っ」
エド「何を…っ!?」
傷口を見るともう殆ど塞がっていて軽い瘡蓋(カサブタ)のようなモノが残る
驚きが隠せず傷があったはずの部分に触れると何もなかったのようになっていた
アッシュ「ごほっ……
ちょっとこそばいよ(苦笑)」
エド「な、なな……!?」
アッシュ「ちょっと、金魚みたいになってるよー
寒くないの?」
薄着で来てしまった為見た目寒そうと思ったのだろう
まぁ、自分でも見てちょっとそうは思うが……
エド「別に寒くは…っくしゅ!!」
アッシュ「ほら、寒いんじゃん
はい、これ貸してあげるよ♪」
エド「この炎は魔法か?」
道中もこの炎のお陰で足元が見えて皆もはぐれたりはしなかった。
アリスも綺麗だと誉めていたし
アッシュ「蒼ノ炎って云うんだ
僕の一族の力だよ、火傷はしないから大丈夫♪」
エド「暖かい……」
アッシュ「ね♪」
手に乗せてもらうと暖かい……。本当に火傷なんてしない
ある意味カイロを持っているような感じ
エド「だが、奴等なんだ?
それに一人でやるなんて……」
アッシュ「あれは盗賊だよ
水の都で聞いていたから知ってたんだよ
それに寝込みを襲うなんてやり方。僕、気に食わないんだ
君達は寝ていたし起こすのも悪かったからね」
手を振りながら森の中に歩いていく
そうは言われても知っていれば私達もどうにかしようと考えたのに……
エド「少しは頼ってくれても―――」
アッシュ「泉だ♪」
エド「無視するな!!(怒)」
泉の中に飛び込み、体についた血を洗い流す
気持ちの良さそうに泳ぎ、空を見上げるような体勢で浮かぶ
最初のコメントを投稿しよう!