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「蒲田……先輩」
そう、そこに座っていたのは
3年の蒲田弘樹だった。
…先輩であり、片思いの相手だ。
「………」
蒲田を好きになったのは、
入学式の時だ。
正直、理由は良く分からない。
一目惚れの様なモノだろうか。
入学式の時、
教室が分からなくて迷っていた自分を、教室まで連れていってくれた…
…たったソレだけの事で。
恋に落ちてしまった。
(…何か、ヘンだよね)
そんな些細な出来事ごときで恋愛感情が芽生えるなんて、
きっと可笑しいのだろう。
でも、それでも
──先輩の事が好きなんだ。
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