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「あ、そうそう!
竜哉さ、後でノート貸してくれない?」
「ノート?」
「1時限目のやつ!ノート写しはぐっちゃってさ~…」
「馬鹿かよ… 分かった。後で貸してやる」
「わぁ、ありがとー!!」
そんな話をしながら下駄箱で靴を履き替え、校舎を出る。
もう夕暮れになっていて、
夕日が眩しい。
谷乃江は自然と笑顔になった。
(夕日を浴びつつみんなで下校… これって何か青春だよね!!)
しかしそんな笑顔は一気に消え去った。
「……恵?」
どうしたのかと不安そうに声を掛けてくる飯島。
だが、
それでも谷乃江は固まったままだった。
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