☆谷乃江 恵×蒲田 弘樹☆

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谷乃江の視線の先には、 グラウンドで暴力を振るわれている蒲田の姿があった。 「…た、竜哉…… あれ…」 恐る恐る視線の先を指差しながら飯島の方へ振り向く。 すると飯島だけで無く、 後の数人も顔を真っ青にした。 「あ… あぁ……… うん。」 驚く友達をよそに、 咄嗟に谷乃江は駆け出そうとした。 …が、 直ぐに飯島に腕を掴まれてしまった。 「やめとけ恵!!」 「何で!?助けなきゃ…!!」 蒲田を助けるべく飯島の手を振りほどこうとする谷乃江に、 飯島は一喝した。 「無理だ!仮にもあいつらは先輩だぞ!?」 「でも…… でも… っ」 そんな事は分かっている。 きっと自分1人があの中に入って行った所で、勝ち目は無いだろう… でも、 凄く辛いのだ。 物凄い怒りが自分を満たして行くのだ。 …自分の愛する人が傷付けられているのだから。
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