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自衛官は突っ込んでくる二輪を避けるために咄嗟に避けた。
ふと先頭を走る者と目が合う。
自衛官はその顔に見覚えがあった。
(隼人!?)
一瞬だったが、見間違えではない。自分の息子の顔を見間違えるわけがなかった。
先頭に引き続き他の二輪が数台通過していく。
まさか我が息子が暴走族...
他人の空似であって欲しい...!
様々な考えで呆気に囚われていると
『止まれ!撃つぞ!』
もう一人の自衛官が再び銃を構えた。狙いを定め引き金を引こうとしている。
『新崎!銃を下ろせ!!』
その声に冷静になったか、新崎は銃を下ろした。
任務遂行のためには撃つべきだった。しかし、新崎は撃たなかった。初めて命令に違反した瞬間だった。
『新崎...すまない』
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