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Cane地区を通らなければ行けなかった。
それは仕方ないが、下手をしたら争いになる地下通路を経由しなければならないことに頭が痛かった。
最悪、毒をまいて逃げるしかないが…
「めんどくさいな」
手の甲に彫られた黒薔薇を見つめて息を吐いた。
母親は…俺たちに好意を向けることはなかった。
変わりに、黒薔薇。
つまりは…恨みを持っていた。
これがある限り縛られ続ける。
きっと窒息させる気だろう…精神を。
ダラダラと考えながらも目的の場所へ足を向ける。
今回は金の受け渡しだけ。
すぐに、おわる。
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