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夢想島住人録、その参
【リンネ】
最も私が不思議だと思う存在が彼女だ。
その理由というと彼女はあらゆることが不明だからだ。
外見はというと、紫を基調とした暗い色のローブを着ており髪は金のパッツンショートヘアー(皐さんにこの言い方を教えてもらった)、そして不気味な目玉のヘアアクセサリ(皐さんに…以下略)を付けている、本人いわくこれは幸福のお守りなのだとか、少しも信じられないが。
背も私より頭一つ分程低く、自らを貶めていた者の魂が宿る人形を肌身離さず抱き、四六時中ボーッとしている。
そんな彼女のどこが不思議なのかというと(既に不思議な所だらけだが)、彼女は死んでもすぐに甦る呪いを掛けられたのだという。
そしてこうも言う、自分はもう五千年は生きていると。
彼女は死ぬことが出来ないのだという。
殺される、喰われる、病気や毒で弱り死ぬ、溺れて死ぬ。
彼女はそんなありとあらゆる死を体験してもその身は気が付けば元通り。
文字どおり彼女は不老不死なのだ。
ちなみにその呪いを掛けられたその日から身体は成長しなくなったのだとか。
彼女はよく本を使った魔法を使ってくる、私もやられたのだが岩塊を飛ばしたり火の玉を出したりの攻撃的な物から周囲の環境を映し出す物や特定の人物の行動を監視出来る魔法。
物凄く多種多様な魔法を使え、不老不死である彼女は紛れもなく「魔女」と呼べるのかも知れない。
その魔法の大半はというと自分で考えた物では無いらしいが。
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