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『この前貸した小説を返してくれ』
……………は?
「え?何て?」
『だからこの前貸した小説を返せ、と言っているんだ。久しぶりに読みたくなった」
創世神はそんなことを言って人の形を成した。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
何だよ!脅かしやがってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
「む、借りパクとやらは許さんぞ」
「ああ、いやそうじゃないよ。まあいいや、ホラ有り難う。中々面白かった」
僕は小説を返した。
「確かに受け取った」
「全くいきなり来ないでほしいな。心臓に悪い」
あ……心臓無いや。
「?先に紙を送ったはずだが……」
「そんなもの来てないよ」
僕はさっきまで彼と一緒にいたんだから。
流石にどちらかが気…付………く…ハ……ズ。
「ねぇ……もしかしてその紙ってこのくらいのサイズ?」
そう言って僕はさっき破った紙と同じぐらいの大きさをジェスチャーで伝える。
「そうだが?」
うわぁ…マジでか。
そんな言葉が出そうになったのを抑える。
「アレさ……表に生者の記録が書かれてたんだけど…」
「」
創世神が放心した。
「ハッ!!で!その紙は!?」
「破っちゃいましたテヘペロ」
「」
ラディ○ツが来た後の乳さんが確かこんな表情してたっけ。
「………その魂は輪廻に行ったのか?」
恐る恐る創世神がそんなことを言った。
そこで思い出した。
「あ……いや魂だけ呼び寄せたよ」
「よし!でその魂は何処だ!!?」
「えーーーーっと」
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