願うは、キミの幸せ

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ようやく仕事を片付けて帰宅の途についた。 月曜日っていうのは仕事が終っても張り詰めていたものは、なかなか解けない。 だからなのか、あの言葉もなかなか消えてくれない。 『自ら動け』……か。 そうしないと手遅れになるって…… その言葉を真に受けて思うのは、やっぱり香子のこと。 あいつ、今どうしてんだろう 何があったんだろう……って。 気づいたら香子の家に向かっている自分がいた。 放っておいたら本当に手遅れになるかもしれないって思ったら車を走らせていた。 窓から見上げた香子の部屋。 そこに灯っている明かりを見て、ふっと肩の力が抜ける。 助手席に置いた鞄の中から携帯を取り出して見慣れた名前を表示させると、あの明かりの向こうにいる香子を思いながら呼び出し音が途切れるのを待った。 暗く落ちた明かり。 鳴り続ける呼び出し音。 虚しさだけが残った。
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