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結局、解決策も見つからないまま作戦会議はお開きになり、俺たちはランドセルを背負って昇降口へと向かった。
「あっ、宿題忘れてきた。先、行ってて」
下駄箱の直前で宿題に使うノートを机の中に忘れてきたことを思い出し、2人に断りを入れてから教室へと戻った。
表紙に落書きしたノートを手に持って再び歩く静かな廊下。
先に行っててと言ったのに忍たちは待っていてくれたらしく、下駄箱の影に背中が見えた。
嫌なことなど忘れて、今日も日が暮れるまで3人で遊ぼうと思った。
「おー……」
「私は亨が大嫌い」
駆け出そうとした足に落とされたのは酷く重い塊だった。
どんなに長い年月を共に過ごしても、壊れるのは簡単だ。
失ったものは戻ってこない。
そんなこと、知りたくもなかった。
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