第一章 はじまりの唄
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黒田が最初に向かったのは書斎だった。 何時もならば帰ってくるとまず依頼の有無を確認するのだが 今日はそういう訳にはいかない。 何故ならいつもと違う何かがあったからだ。 その起こった何かがただの杞憂であればいいのだが 万が一ということもある。 書斎には様々な本が所狭しと並べられている。 小さな町の図書館であれば 優に越える量の本が並んでいる中から 黒田は迷うことなく数冊の本を手に取って行く。
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