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その事がきっかけで、祐理子との付き合いが始まった。
三十前後だろうか、不図見せる何気ない仕草は少女のように愛らしかった。
東京で生まれ育った崇文は、京都弁になかなか馴染めなかったが、祐理子のお陰で、頑までだった違和感が解れた。それがきっかけで、序でを装っては、祐理子に会いに行った。
居心地の良さと憧憬を含んだ特別な感情は、軈て、恋慕に変化して行った。
夕飯時分を狙って来ては、崇文が好きだと言った酒を酌してくれる、傍らの祐理子の項に在る小さな黶に目を据えていた。
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