新入部員

7/11
前へ
/12ページ
次へ
「すまんな二年、興奮した」 うわ筋金入りだこの人 心霊バカはティッシュを鼻に詰める 天使が息を吐いた 「なぁんだ、深くて難しい話かと心配したじゃないですか」 「二年、大貧民自体深いぞ」 山岸先輩は鼻にティッシュを詰めたまま話す 「貧民が富豪に勝つ…将棋や囲碁、チェスなどで捉えることもできる」 「確かに…」 言われてみれば 「でもさ如月、大富豪って言うだろう?」 「名前の問題だが譲らないぞ」 「はーい。口論止めてくださーい」 築地先輩が間に入る 「勝負で決着つけてくださーい」 へ? 「築地、いい案だね。勝負だよ如月」 「受けて立つ。一年、分けろ」 テーブルを挟んで睨み合う先輩方 「ついでに、オカルト部にはもう一人部員がいるから今度紹介するよ」 「兄貴から聞いたッス」 名前は知らないって言われたけど カードを手にとると、ホントにボロボロでヤバかった 「兄がいるのか」 「はい。それにその人と昨日会ったッス」 「昨日来たんだ」 「部長じゃないからって追い返されたッス」 あの先輩、本当に変わった人だったッス シャッフルしてたら築地先輩と目が合った 「境君、カードの切り方上手いね」 「ありがとうございます!」 築地先輩に褒めてもらえるなんて! 「境は元文化部かい?」 東海先輩の質問に首を傾げる 「どうしてわかったッス?」 「挨拶を聞けばわかるよ。本当に切るの上手いね」 「そうッス?」 調子に乗ったらトランプを何枚も床に落としてしまった 「何してんだよ」 山岸先輩が手早く拾う
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加