第2章

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先攻は俺ら 守備にすら出てない俺は見守るしかない 心配しながら見守るが、そんな心配は無用だと感じる リードオフマンの1番が初球をセンター前に弾き返すと、2番は送りバントでワンアウト2塁 エンドランで3番は綺麗に流し打ち、1点 続く4番、キャプテン ワンツーとバッティングカウントになると、4球目を左中間にはじき返す 1塁ランナーは悠々とホームを踏み2点目 その後は凡退したが、幸先の良いスタートを切る …だが、悪夢はここからだった 都2位という敵の強さ、負けたら3年は引退という重圧 場数を踏んでいない2年に耐え切れるものではなかった 制球は乱れに乱れて3連続四死球 おきにいった甘い球を痛打 打たれちゃいけないとおもい力むとストライクが入らない 完全に負のスパイラルにはまってしまう 既に4点を入れられ、なおも満塁 さすがに我慢できなくなった俺は交代を直訴しに行く だが、返事は次打たれたら交代 何を悠長なことを… 次打たれたら取り返しのつかないことになるかもしれないとわからないのか? そして、案の定というかなんというか ど真ん中の棒球をジャストミートされ、高々と上がった打球はそのままフェンスを越えて行った
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