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長くて暗い廊下を歩き、お父さんがいる書斎へとやって来た。
中からお父さんの声と知らない男性の声と女性が聞こえる。
何を話しているのだろう?
そう思いつつも書斎のドアをノックした。
するとお父さんがドアを明け「入りなさい」と言う。
中に入ると、お父さんに背中を押され見知らない家族の前に出された。
取り合えず挨拶はしとこう。
「お初お目にかかります。
私、チェルシー・アンデル・リーンと申します。」
スカートの裾を持ち上げ一礼をした。
「いやいや、良くできた娘さんではないですか、これなら家の息子とも仲良くやっていけるでしょう」
「そうね、チェルシーさんなら家の息子とも結婚しても良いわ」
へ? 結婚? 誰が?
そう思っていると私のように前に出されていた男性が、私の目の前までやって来ると私の顔をじっと見つめている。
何なんだろう? 私の顔に何か付いているのかな?
「あの~………」
「これは失敬、私の名はギル・エルヴィス・エンベリーと言います。
貴女の夫になるのですから、覚えておいて頂きたい」
「?!!」
思わずお父さんを見た。
ニコニコと笑っている。
「いかがされましたか?」
そう言われ苦笑いながらも相手に合わせた。
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