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「やっぱり、瞳がうちの会社入ってくれれば良かったのに。親ばかに思われるかもしれないけど、あんた気が利くし、少なくとも彼女よりは仕事も出来るわよ」
「私まであそこに入ったら、親子三人揃っちゃうよ。お母さんはいいとしても、お父さんとは一緒に働きたくない」
と笑って言う。
「ほんと、よくあんな人と仕事できるよね。お母さんは心が広いよ」
点数稼ぎのようなものだった。
彼女が爆発する回数をどれだけ減らせるかは、こういった時の会話にかかっている。
彼女の功労をたたえ、本当は彼女が言いたいはずの文句を、私が代わりに言ってあげる。
母はそれを否定することで、自分を守っているのだ。
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