シスターズ・ロイド

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「まぁ、落ち着いて良く聞け。今さっき社長から連絡があった。私達の予想通り『破壊せよ』とね」 「だから焦っているんですよ。鈴沼部長はエアが破壊されても良いんですか!」 「だからこそ落ち着いて方法を考えているんだ。破壊せずにすむ良い方法をね」 「え?」   言い、呆然とその場で立ち尽くし、一息入れると、明日香はソファーへと腰掛けた。が、座り心地が悪かったのか近くにあった座布団を下に敷き、再度座りなおした。   やれやれ、と賢は溜め一つ吐き、アリアへと視線を移す。 「ところで、アリア。君にはまだエアの事について話してなかったね?」   なにやら明日香にお茶を出そうとお湯を沸かしている様子のアリアに賢は手招きをした。 「??」   と、首を傾げて反応を返したアリアは子供のように元気良く小走りで駆け寄った。 「何でしょうマスター?」 「さっきTVに出ていたエアの事についてアリアに情報として入れておいて欲しいんだ」   アリアがコクッと頷き、明日香がお茶を入れに行ったのを横目に賢は言葉を続ける。
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