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「北谷ん家、学校から近くていいよな~!
寮から学校まで、何気に遠いんだよ・・・。」
私の事を苗字で呼んでいた勝。
当時の私たちはお互いがただのクラスメイトという存在で、沙耶香と賢治が付き合う事にならなければこうやって一緒に遊ぶ事もなかったのかもしれない。
「自転車なら5分で学校に着くよ!
寮は大学生と一緒なんでしょ?
先輩後輩の上下関係、めっちゃ大変そうだね・・・。」
勝が下宿している野球部の寮は、ここから少し離れた所にある系列大学の野球部寮と共同だった。
私たちの高校が私立の野球名門校であるため、そのままエスカレーター式に系列大学に進学し野球を続ける生徒も多い。
そのため大学までの7年間下宿先の移動がなくて済むように、野球部の寮は大学と高校のちょうど中間くらいの場所にある。
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