お揃いのマグカップ

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双子である勝にとっては、同じ顔をした兄の存在は面倒なものでしかないと言う。 それは双子であるが故に常に比較され、その反面都合のいい時だけ2人1セットで見られるからだ。 だけど元々1つの卵から生まれた兄弟である故に、姿はもちろん、興味や好みもかなり似通っているのだと彼は話してくれた。 「中学の時、兄貴と好きな女子がかぶった時は気まずかったな。 兄貴が先に告って、同じ顔だけど勝がいいって言われて断られた時は兄貴に申し訳なくて、結局俺からは告白できなかったし・・・。」 過去の恋愛を思い出しながら、双子のエピソードを面白可笑しく語る勝。 そんな彼の話にいつの間にか私は引き込まれていた。
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