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《海》
翔が泣きながら帰って来た時はどうしたらいいかわからなかった。
どうして泣いているのかどうして閉じこもっているのか翔はなんにも話してくれない.....。
翔はあの日から話すどころか俺に体を触られるのも怯えていた。
何日もかけて翔は少しずつ俺と話してくれるようになり、あの日翔に何があったかすべてを聞いた時、俺は痴漢した男にもそれを助けた男にも腹が立った......!!
痴漢をした男は調べ上げて殺しておいた。そいつの家族も親族も会社からリストラさせた.....。俺の翔に手を出そうとしてこれだけで済んだんだ。まだ、感謝して欲しいもんだ。
逆にその痴漢を助けてくれた男にはすごく好印象なはずだ.....。運が悪けば好きになることもあるかもしれない....。
でも、翔が俺以外の男を好きになる.....!!そんなことは許さない.....!!翔は生まれた時からずっと永遠に俺のものだ....!!誰にも渡さねぇ.....!!
まぁ、翔は俺以外の人間には誰も触れることができない.....。
それに、学校には行きたがらないし兄弟の晃と彩都でさえも触れようとはしない.....。晃も彩都も俺を憎しみのこもった嫉妬の目で俺を見ている。
触れることができるのは俺だけ....。そこだけは幸福だった。
俺の腕の中で寝息を立てて寝ている翔を見て、ひどく愛おしい...。眠る翔の頬にキスをした。
「翔は永遠に俺のもの.....。誰にも渡さない」
もうこのまま俺の部屋に閉じ込めてしまおうか.....。フフ.....。それもいいかもな.....。なぁ、翔.....。
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