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ど、どうしよ。このままじゃお家に帰れない!!
そう思った時だった。
「きゃー!! あれって沖田はんやあらへん!?」
「まあ! いつ見ても綺麗なお顔ね~」
女の人達の色めくような声。
撮影が始まってしまったのだろうか。
「は、早くいなくならなきゃ! 私のせいで撮影中断されちゃう!」
そうは思うもののよくわからないこの場所。
どっちに行ったらいいかなんてわからない。
「すみません。隊務の最中ですので。通してもらっていいですか?」
どうしよおおおお!! 声が近付いてくる!!
その時、パッと路地らしきところが目につく。
慌ててそこに逸れると、ふうっとため息がでた。
「あーあ。これからどうしよ。このセットすごく大きいみたい」
「見つけましたよ。さぁ、座ってないでこっちに来てください」
「えっ?」
声がして顔を上げてみるとそこには美形の男の人。
とても綺麗な顔立ちをしていて、真っ黒な瞳に見つめられると吸い込まれてしまいそう。
「あの、僕の顔に何か?」
「えっ!? あっ……」
そう声をかけられて、ようやく見惚れていたことに気付いた。
それほど、綺麗な顔をしていたから。
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