はじまり始まり

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「はい、聞いてませんか?」 「聞いてないよ」 「そうですか。報告が遅れたのでしょう。 まあ、とにかく、形式上では”私達”はあなたの養父となりますので。 以後、宜しくお願いします」 「う、うん。宜しく・・・」 つい先ほどまで、良武は孤児院に住んでいた。 良武だけではない。赤鋼に殺された4人も孤児院に住んでいて、孤児院で知り合った友達だった。 「って、さっきの赤鋼はなんだったの!? 何で殺されたの!? 天狗ってなに!? そもそも”私達”って!?」 「落ち着いてください。 順番に話しましょう」 そういって良武をなだめる 「そもそも、あなたの出自についてお話しなければなりません」 「出自・・・?」 「はい、あなたの父上の事です」 「父さん?俺は孤児のはず・・・」 「どんな人間でも父親はいますよ。 あなたの父上は致し方なくあなたを孤児院へと預けたのです。 あなたの父上の名は    武政」
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