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「なぁ、あんたは土日とか、休み?」 「え? あぁ、大抵は」 「平日は?」 「基本は六時上がりだ」 「ふんふん」  明家はこんなことを聞いてどうするのか。 「また、誘ってもいいか?」 「? いいが、俺といても楽しくないぞ」  遊び方も知らないし、そういう場所も知らない。正直一緒にいて楽しい相手だとは思えない。 「それは、人それぞれだろ? 俺は楽しいよ。今度は…ドライブか、飯な。何が好き?」 「なんでも…」 「じゃ、来週の土曜日なんてどうよ。も少し、話もしたいしさ」 「あぁ…」  次の約束なんて、少しくすぐったい気がする。  でも心の中では、それが楽しみな気がしていた。
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