11人が本棚に入れています
本棚に追加
「それは貴方方が光と闇だからですよ。双子でありながら正反対、しかも地球という世界で生まれた子ながら別世界の力にも耐えられる身体と精神を持った特別な存在」
そこで、神様は一息つくと続けた。
「神という存在は数多居て、それぞれ一つずつ世界を管理しています。私と片割れは別ですが……、で、その中の神の一人が掟を破り自分の世界に他の世界の者を転生させたのです。理由があっても許されないその行為をその神は顔だけで選び、他の世界に住まう者の運命をねじ曲げ、転生させた。運命をねじ曲げられた魂は浄化しない限り天国に逝く事は許されず消滅してしまいます。浄化を行う事が出来るのは神だけ。しかし神は世界に干渉してはならない……だから、貴方方をお呼びしたのです、天国に逝ってしまう前に」
「……つまり、神様しか出来ない浄化を代わりにやってほしいと…?」
「はい、浄化は魂が完全に消滅する前に行わなくてはいけません。しかし、運命をねじ曲げられた魂は私達の元に来る前に大半は消滅してしまう……それではあまりに酷でしょう?」
確かに新たな生を授けられた時、前世の記憶というものはないが、神様の身勝手な行為により魂が消滅してしまうのは可哀想だ。
「…分かりました、もっと詳しく教えてもらえますか?」
最初のコメントを投稿しよう!