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第2ラウンド
「……」
昨日は訳の分からない内に幻覚魔法を掛けられていたに違いない。
今回は幻覚魔法対策に抜かりはない。
彼はゆっくりとヴィアンの後を……
「……」
気が付いたら昨日と同じ牢屋の中にいた。
今度は額に“変態”と書かれた紙が貼ってある。
「あんた何処から湧いてきた?」
看守が呆れたように話し掛けてきた。
第3ラウンド
前回のでこれは幻覚ではなく転移魔法によるものだと判明した。
相変わらず魔法を使われた痕跡は探査魔法でも引っ掛からないが間違いなくそうだろう。
今日もゆっくりとヴィアンの後をついていく。
「そこだ!」
彼は周囲に向けて魔法を放つ!
他人を転移するときは必ず相手の身体に触れなければならない。
ならばこの近くに居るのも必然!
「……」
しかし、気が付くとまた牢屋の中にいた。
額には“そこには誰もいませんよ?”と書かれた紙が貼られていた。
間違いなく自分は遊ばれてる。
「……絶対ブッ殺す!」
第4ラウンド
おそらく転移魔法は地面に魔法陣を描いて設置したトラップ型の物。
ならば地面を用心深く観察すれば絶対に引っ掛からない。
彼はヴィアンの後を地面に注意しながらゆっくりとつけていく。
「……」
ウェルカム!
いつもの牢屋の中へ!
額には“落とし物は何ですか?”と書かれた紙が貼ってあった。
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