暇を持て余した女神の戯れ

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第5ラウンド この任務は完遂させる! オーバーランクの意地を見せ付けてやる! 彼はヴィアンを追うことをやめてヴィアンの進行方向から目的地を割り出すことにした。 「辿り着けないだと!?」 しかし、いくらコンパスや太陽の方向を見ても目的地へ行こうとすると何か不思議な力が働いて森の入口へ戻されてしまう。 そして三回目の突入の際に目の前に紙が降ってきた。 “ねぇ?今どんな気持ち?”と書かれていた。 第6ラウンド 「燃やす!」 事件の元凶となってるこの森を燃やし尽くしてしまえばいい。 「獄炎旋風!!!」 町一つ飲み込まんばかりの巨大な炎の竜巻が彼の頭上に生成される。 ポツリ 「雨?」 ザー!! まるでバケツを引っくり返したかのような大雨が降ると忽ち巨大な炎の竜巻を鎮火してしまった。 「……」 雨に濡れた彼の目の前に一枚の紙飛行機が飛んでくる。 それを掴んで中身を確認すると、“火遊び禁止”と書かれていた。 ベキッ 彼の中で何かが折れた音が頭の中で響いた。 この日を境にオーバーランク“漆黒の牙”は活動を休止したという。
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