暇を持て余した女神の戯れ

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「修行……だと?」 「あの子はなかなかに稀有な才能を持っていますよ」 「稀有な才能?」 「疑問ばかりですね。ヴィアンは神獣を召喚出来る召喚師ですよ」 「なっ!?」 あらら…… まさか気が付いていなかったとは……… 「召喚師は貴重だ。直ちにギルドで保護する」 「どうやら私は余計な事を口走ってしまったようですね。一つ言います。例え白い組織だとしで黒い染みは必ずあります。貴方はヴィアンを染みから守れますか?」 「……」 「守れると言ってたらぶん殴ってるところでした。最終的に我が身を守れるのは自身だけ、ヴィアンにはそれだけの強さを身に付けてもらいます」 主に心の方面の強さな。 ヴィアンは結局のところ気弱な女の子なので甘い誘惑やらに惑わされないように強い心を持つ必要があると思う。 「ヴィアンを無理矢理入れるつもりなら、物理的に組織を潰しますよ。では」 一応、脅しを掛けておいたので無理矢理ギルドへ勧誘されることはないかな? だがしかし、黒い奴らは動くだろう。 「さようなら」 そして俺は姿を消した。 「……神か」 ギルド最強はそこはかとなくこの世にはどうしようもない存在が居ることを認識した。 ところ変わって森を抜けた先の湖にて…… 「ほっ!」 俺は女神の姿で湖面に向かって釣竿を振る。 ヴィアンの修行は長い夜の時間の内、たった一時間。 なので俺は別の暇潰しを探す他なかったのだ。
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