余裕のない男の奮闘

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原因は俺が落ちこぼれだから。 義妹に取って兄が落ちこぼれと言うのはどうしても許せなかったらしい。 なので、血が繋がってない知ったときに喜んでた。 自分と兄は他人で血なんて繋がってないんだって…… 本当はお姉ちゃんだぞぉ! って女神モードで接することが出来たら色々簡単に解決しそうだが……ダメだよなぁ…… 不本意とは言え正体隠して家族を騙してる訳だし…… 「うおおおおおおお!!」 青春は甘酸っぱい。 特にそんな経験もしたこともないし、恋をしたことないので特に意味はない。 だが、俺は青春っぽく走らざるを得なかった。 そんな気がした。 「ハァ……ハァ……よし!」 特に意味はないが少しスッキリしたので家に帰った。 次の日…… 「いや、参加しないけど?」 全学年参加可能のなんたらトーナメントとか言う理不尽極まりない行事が近々あるのだが、何故か俺はその行事に参加することになっているとザントが言ってた。 「Sクラスの先生の推薦らしいぜ」 「どして?」 「Sクラスの生徒に勝ったからじゃねぇか?」 あれを勝ったにカウントするんですか? 「適当に魔物に襲われて適当に片腕なくなれば適当に参加資格なくなるだろうか?」 「アッシュ、今、物凄いクレイジーな事言ってるのに気付いてるか?」 だってさぁ…… 何かの拍子で首が飛んだり、心臓に刃が突き刺さったら間違いなく封印が解けて女神に戻るんだよ。 つまり、致死量のダメージは封印強制解除でかなり不味い。
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