余裕のない男の奮闘

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それにこのトーナメントは一クラスから4人までと言う制約はあれど下級生から上級生までいる。 つまり、Sクラスの上級生に当たれば即死だ。 「毎回Sクラスが大暴れする理不尽極まりない大会でFクラスが生き残るにはどうするか……毒殺?」 「それやったら失格だぜ」 失格上等! 「最悪退学だな」 退学無効! 俺を育ててくれた親父とお袋に顔向け出来なくなってしまう。 ここは腹を括ってこの理不尽極まりない大会で最低限のダメージで脱落してやる! 男としての俺に向上心はありませぬ。 女神としてなら聖剣教師のところで頑張っております。 「あ、あの!私も……出ます……」 うん、ヴィアンが出るならしょうがないね。 俺も少しだけ頑張ろう。 で、試合当日…… 別段修行なんてしてない。 最大140名の参加する正式名称“学園無差別闘技大会”、略して“無闘大会”。 最高学年である6年は参加できないので7つのクラス×出場人数4人×5学年で140名だ。 ちなみに現在の出場人数は128名。 下位クラスのDEFは参加枠が埋まらなかったりするからこの人数だ。 こんな砂糖が入ってなさそうな大会は下位クラスの人間には文字通り全然甘くない大会である。 トーナメント形式の大会の筈だが、何故か4つのグループに分けられている。 特に整理番号はなく色で4つに分けられた。 「えー、これから皆さんにはバトルロワイアルをしてもらいます」 何だって?
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