偽りの召喚師

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「カラクリが見えてきました。貴方達は正規の召喚師じゃありませんね。貴方達は……」 俺が全てを言う前に2体の獣が襲い掛かってきた。 「時間停止」 俺がそう呟くと部屋の中限定で俺以外の全ての時間が止まった。 「そもそも女神に勝とうなんて発想が間違ってるんですよ」 停止した時間の中で俺はじっくりと召喚師や召喚されたケロベロスとオルトロス眺める。 召喚する瞬間だけ召喚師特有の魔力を感じたが、やはりこの二人の召喚師には召喚師特有の魔力は感じられない。 ならば、召喚師特有の魔力の発生源は何処に? 「……この腕輪かしら?」 召喚する際に一瞬だけこの腕輪が輝いているように見えた。 本物の召喚師にはこんな道具は必要ない。 とりあえず破壊。 次にケロベロスとオルトロス 首に何やらゴツい鎖が巻かれている。 何かは分からないが何か嫌な気配がするので一応破壊。 では、術を解除しよう。 パチン 俺が指を鳴らすと時間が再び動き出して、ケロベロスとオルトロスは床に着地してから動かなくなった。 「おい!どうした!動け!」 召喚師モドキが動かなくなったオルトロスに命令する。 「グルルルルルルル!!」 「ガルルルルルルルルル!!」 オルトロスとケロベロスは犬歯を剥き出しにして召喚師モドキ達に威嚇し始めた。 「お、おい!」 瞬間、オルトロスの2つの頭とケロベロスの3つの頭から炎が吐き出されてギルドマスター室を容赦なく焼いていく。
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