なゆたの謎

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「……ん? おぉっと、失敬失敬。申し訳ありません正一殿。私の方から話しかけたのに」 「いえ、全然良いっすけど」  俺を放置していた事に気付き、肝井さんがこっちに向き直る。 「実はですな。正一殿が先ほど、スウィートアクションシリーズのカグヤを持っているのが見えてしまって。それがずっと気になっていたのです」 「あぁ」  そういう事か。  こいつ珍しいらしいしな。  それなら、となゆたを出してテーブルの上に立たせる。 「ほれ、なゆた。挨拶」 [ピ!]  なゆたが愛想よく肝井さんに向かって手を上げる。  最近気付いたけど、こいつ人からチヤホヤされるの大好きらしい。 「おぉ! これは素晴らしいですな!」  肝井さんがほぅほぅとか言いながら鼻息荒く、なゆたを色々な方向から視姦する。 「いやぁ、素晴らしい。実に素晴らしいですぞ正一殿!」  ちょっと絵的にヤバい感じになっているが、なゆたは全然気にならないらしい。  ニコニコと愛嬌をふりまいてポーズまで決めている。  何気に神経図太いなこいつ。
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