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「ありがとう。すっごい嬉しいこういうの」
私はダナエを出てすぐに安藤さんがくれた生キャラメルを口に含んだ。
ベアブリックと違って、口の中いっぱいに蕩けるような優しい甘さが広がる。
唾液がキュウッと出るからでしょ。なんだか切なくなるの。
石橋咲也の顔が浮かぶ。
もし、やまぶき邸をでていかなきゃいけなくなったら、ダナエにはもう来れないかもしれない。
今麻布に住めて、近所のパティスリーに気軽に行けるのは超絶勝ち組冬子さんのおかげ。
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