ミス・インディペンデント③

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「ち、千秋ちゃん、く苦しい。息が」 「チィッ! 息の根とめてやりたいくらいだ! 金返せ!」 「お客様、落ち着いて下さい!!」 店長らしき人に羽交い締めにされて、ようやく私は我に返った。 自分ひとりで騒然とさせてしまったダイニングバーは、シンと静まり返り、いくつもの視線が私に集まっている。 その一つに、あ。かなりやらかしちゃったと気づく。 「松田さん、僕今日はもう帰るね」 不動産屋の男が、そう言ってそそくさと逃げ出すように帰って行った。 .
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