チューイング①

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その、極端さが、いじらしくって可愛くって、時々怖くってドキドキする。 普段あまりアップにしないけど、きっちりと髪をあげてるうなじを見て思わず鼻の下が伸びる。 うわあ。抱きしめたいなあ。 「あ。夏姫さん来てくれたんですね。うはっ。ノーメイクもかわいいじゃないですか」 佐野君が店の奥から出てきた。ノーメイクじゃない。ナチュラルメイク! っていうか、働け! 佐野君! あ。僕もだ。 「夏姫ちゃん、これに着替えて。もう今売り場既に大変なことになってるから。申し訳ないけど、頼むね」 「はいっ!」 .
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