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「松田さん、このケーキはどうするの?」
「心配無用! 一人で食べたりしないから。やまぶき邸でみんなで食べる予定だったけど、誠の会社に持ってく。今日忙しいみたいだし、これだけじゃたぶんたりないから……」
松田さんは着替え終わった夏姫ちゃんを捕まえて他にもワンホール購入してから、手を振って店を後にした。
「松田さんって優しい人だね」
「うん。私と美春ちんの予定が変更すること見越してたみたい。どっちか一人にならないように、自分が保険になってくれたの。千秋ちゃんはほんっとに、根っこがお姉ちゃんって感じ」
人遣いも荒いんだけどね。と最後に言い足した夏姫ちゃんの唇の端っこはにやついていた。
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