チューイング③

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「そういうわけだったのかい。夏姫、織江はね、お財布一つ持ってなかったねえ。 それから裸足だった」 照美ばあちゃんの声にママはゆっくり何度も頷いた。 「もし、陣痛が起きたのがあそこじゃなかったら、私と夏姫、どうなってたか、分からない」 「きっと夏姫が、私を呼び止めたのかもしれないねえと、私はずっと思ってるんだ」 .
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