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きっと、私とは縁のない人だったんじゃないかな。
ママが愛した人。
ママを不幸にはしなかったけど、幸せにもできなかった人。
ただ、私は、こうして生まれてこれて良かった。そのことだけはこの人に感謝しないといけないのかも。
「なんか、湿っぽくなったねえ。そうだ。夏姫の小さい時の写真でもだすかね」
「別にそんなのいいよ。あ、安藤さんひどいんだよ。小さい時の写真。照美ばあちゃんが撮ったの、私が泣いてる写真ばっかりなんだから」
「僕、是非見たいです!」
「じゃあ、私、アルバムを持ってくるわね」
それから、安藤さんは、写真を見せられながら、私の小さかった頃の鉄板ネタを、ママと照美ばあちゃんにいくつもいくつも聞かされていた。
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